コアコンセプトの作り方|自分らしい発信の軸を見つける3ステップ

目次
① はじめに:なぜ“コアコンセプト”が必要なのか?
私たちは、毎日たくさんの情報にさらされています。
「こうすれば売れる」「こうした方が好かれる」「この肩書きがウケる」――
そんな声があちこちから聞こえてくる中で、
ふと、こう思ったことはありませんか?
「自分って、いったい何者なんだろう?」
誰かの真似をしてみたり、
「正解っぽい型」にハマろうとしてみたり、
それでもどこか苦しくなってしまう。
うまくいかない理由は、スキル不足でも才能の問題でもなくて、
ただ、“自分の声”を見失っているだけかもしれません。
コアコンセプトとは、「魂が覚えている言葉」
コアコンセプトとは、
肩書きでも、マーケティング戦略でもなく、
あなたという存在の“芯”をあらわす言葉です。
たとえば――
- 「私は、いつも人の“本音”に寄り添ってきた」
- 「私は、見えないものを“感じる力”がある」
- 「私は、痛みの中から“希望の物語”を紡ぐ人だ」
こうした言葉は、誰に教えられたわけでもなく、
あなたの人生の中で、すでに何度も感じてきたはず。
だからコアコンセプトとは、
「未来に向かう言葉」ではなく、「自分を思い出す言葉」なのです。
「軸がある」と、世界が選びやすくなる
情報や選択肢が多いほど、人は迷いやすくなります。
でも、自分の“軸”が見えていると、どんな場面でも選びやすくなる。
✔ どんな仕事に取り組むか
✔ どんな人とつながるか
✔ どんな言葉で発信していくか
すべてが「コアコンセプト」というフィルターを通して整理されていきます。
📝一言メモ:
「肩書き」ではなく「魂の言葉」が、コアコンセプトになる。
それは、“自分にとって当たり前すぎて、気づかなかった価値”かもしれない。
② コアコンセプトってなに?
「あなたを一言で表すとしたら、なんですか?」
いきなりそう聞かれても、なかなか出てこないものです。
でも、この問いに向き合うことで、
“自分の根っこ”がじわじわと見えてきます。
コアコンセプトは「存在の根っこ」にある言葉
ビジネスや発信の世界では「コンセプト」という言葉がよく使われます。
でも、ここでいう“コアコンセプト”は、
何かの「売れるテーマ」や「流行りの肩書き」とはちょっと違います。
それは、あなたという存在の“原点”。
- どんな経験をしてきたか
- 何に悩み、何に救われてきたか
- どんな時に“生きている”と感じるか
これらを深く掘っていくと、
「自分がこの人生を通して伝えたいこと」が浮かび上がってきます。
コアコンセプトは「生き方のキーワード」
それは、職業やジャンルに縛られない。
言い換えると、“どんな形であっても変わらない自分”のこと。
たとえば、こういう感じです:
例:
「私は、“無意識の声”を言葉にする人です」
└ カウンセラーでも、ライターでも、アーティストでも、それはできる。
「人の“本音と向き合う力”を引き出すことが天職です」
└ 対面セッションでも、SNSの発信でも、子育てでも表現できる。
つまり、コアコンセプトとは「あなたの魂がしたいこと」。
肩書きや時代が変わっても、ずっとそこにある“軸”のようなものです。
世界観・哲学・価値観・魂のミッションが、言葉になる
よく「世界観が大事」と言われますが、
その世界観の“核”にあるのがコアコンセプトです。
「なぜそれをしているのか?」
「どんな未来を信じているのか?」
「何に、怒りや悲しみや希望を感じているのか?」
そういった深い部分を、シンプルな言葉に落とし込む。
それが、“コアコンセプトをつくる”ということ。
📝ポイントまとめ:
- コアコンセプトは「内面の羅針盤」
- 職業や方法論に縛られず、どこでも発揮される“存在の本質”
- 自分の過去・価値観・願い・感情から滲み出てくる言葉
③ コンセプトは“過去”にある
多くの人がコアコンセプトを「未来から引っ張ってこよう」とします。
でも、本当に大切なものは、案外“過去”の中に眠っていることが多いんです。
自分らしさは、いつも“出来事”に現れる
あなたが心を動かされた経験。
ずっと気にしていた違和感。
言葉にできなかったけど、何か大切にしてきた想い。
それらの中に、「あなたという人間のエッセンス」が潜んでいます。
✔ あのときなぜ傷ついたのか?
✔ なぜ、そこまで頑張れたのか?
✔ どうして、その瞬間は泣くほど嬉しかったのか?
それはただの思い出ではなく、
あなたという“物語”の伏線になっているのです。
自分にとって「意味のある出来事」こそが、宝物
他人から見ればどうでもいいようなことでも、
あなたにとって強く残っている経験には、必ず意味があります。
たとえば――
- みんなが笑っているのに、自分だけ馴染めなかった教室。
- 親に「そんなことしても意味ない」と言われたあの瞬間。
- 誰にも言えなかったけど、心が救われた小さな出会い。
そうした「感情の揺れ」は、
今のあなたの価値観をかたちづくっている土台なんです。
📝 ワーク|自分のコアを探る3つの問い
書き出すだけで、コアコンセプトのヒントが見えてくるワークです。
印象的だった経験を3つ書き出してみる
- なぜその経験が強く残っているのか?
- どんな感情が湧いていたか?
- その経験から、何を学んだか?
② 小さい頃によく言われていた言葉を思い出す
- 親や先生、周りの大人からどんなことを言われていたか?
- それをどう受け取っていたか?(嬉しかった?苦しかった?)
- 今もその言葉に影響されている部分はある?
③ 一番苦しかったとき、何が救いになったか?
- どんな状況だったか?
- 誰かの言葉?音楽?本?祈り?
- そこから、何を信じられるようになったか?
「人生の断片」は、やがて“物語”になる
点と点がつながって、線になるように。
過去の出来事が一つのテーマを浮かび上がらせてくれます。
そしてそのテーマこそが、
あなたのコアコンセプトに育っていくのです。
ポイントまとめ:
「過去の感情」を思い出すことで、
「今の自分の軸」が言葉になる。
④ 言語化するには“未来”をイメージする
過去を振り返ると、自分の“本質”が見えてきます。
でも、それをどう生かすか?は、
「どんな未来を描くか」にかかっています。
コアコンセプトは、未来への“約束の言葉”
あなたが今まで経験してきたこと。
感じてきた違和感、怒り、涙、喜び――
それはすべて「誰かのためになる宝物」でもあります。
つまりコアコンセプトとは、
「自分の過去を、誰かの未来に役立てる」ための言葉。
そのためには、こんな問いを自分に投げかけてみましょう。
🔮 未来を思い描く3つの問い
① どんな世界をつくりたい?
- どんな価値観があたりまえになる世界?
- なにが大切にされている社会?
- それは、今のどんな“違和感”から来ている?
例:「人が“そのままの自分”でいられる世界をつくりたい」
例:「感情を押し殺さずに、生きていいと言える社会にしたい」
② どんな人に、何を届けたい?
- あなたが本当に手を差し伸べたい相手は?
- どんな悩みや葛藤を抱えている人?
- その人に、何を渡してあげたい?
例:「いつも人の顔色をうかがって生きてきた人に、“自分の声”を届けたい」
例:「ずっと頑張ってきたのに報われない人に、“安心できる場所”を届けたい」
③ その人は、あなたと出会ってどう変わる?
- どんな気持ちを取り戻す?
- どんなことにチャレンジし始める?
- 世界の見え方が、どう変わる?
例:「自分を責めていた人が、“それでもいい”と笑えるようになる」
例:「夢を見ることすら怖かった人が、“描いてもいい”と気づく」
言葉は、“未来への祈り”として育っていく
あなたのコアコンセプトは、
誰かにとっての希望の光になるかもしれません。
そしてそれは、最初から完璧な言葉でなくてもいい。
あなた自身の物語から滲み出てくる、素朴でリアルな言葉が、
いちばん人の心に届くのです。
コアコンセプトの例(架空):
「誰かの“小さな本音”が、世界を変える力になると信じている」
「“ちゃんとしなきゃ”を手放した先に、本当の自分がいる」
「人の“見えない努力”を、ちゃんと報われる世界にしたい」
まとめ:
過去の経験 × 未来のビジョン
= コアコンセプトという、“あなた自身の祈り”
⑤ ゆういち流|コアコンセプトを掘る3つの問い
コアコンセプトとは、誰かのための「理想的なメッセージ」ではありません。
それは、自分が一番悩み、痛み、向き合ってきたことから生まれるリアルな言葉です。
だからこそ、あなた自身の物語にもう一度触れてみることが大切。
🔍問い①|自分が本当に悩んできたことは何か?
これは表面的な悩みではなく、
「何度も繰り返してしまったパターン」や
「人生の根底にあった葛藤」に目を向ける問いです。
- 自分を出すのが怖かった
- 人との距離感がつかめなかった
- ずっと頑張っても、報われない気がしていた
- 愛されるには、犠牲が必要だと感じていた
その悩みは、きっとあなたの「感受性の強さ」や「大切にしたかったもの」の裏返し。
悩んできたことには、あなたの“価値観の核”が宿っています。
🌱補助質問:
- 何に敏感だった?
- 何を避けたくて、ずっとがんばってきた?
💫問い②|その中で「変わるきっかけ」になった出来事は?
人生には、ターニングポイントがあります。
それは誰かの一言だったかもしれないし、
静かな夜に、自分と深く向き合ったあの瞬間かもしれません。
- 誰かに救われた言葉
- 本を読んで、世界の見方が変わった
- 大切な人との別れ
- 失敗から気づいた「もう嘘はやめよう」という覚悟
その「きっかけ」は、あなたがこれから誰かに届けるギフトになります。
🌱補助質問:
- あの時、自分の中で何が変わった?
- その経験を通じて「信じられるようになったこと」は何?
🌈問い③|それを、どんな形で人に届けたいか?
ここで大切なのは、「何をするか」ではなく、「どんな想いで届けるか」。
- 自分と同じように悩んでいる人に、「あなたは大丈夫」と伝えたい
- “見えない頑張り”をしている人を、言葉で照らしたい
- 本音を出せずにいた過去の自分に、「それでもいいよ」と言いたい
それが、あなたの“使命感”や“情熱”となり、コアコンセプトへとつながっていきます。
🌱補助質問:
- どんな表現が自分に合っている?(言葉/絵/音/対話…)
- 「どんな変化を届けたいか?」をひとことで言うと?
まとめ|問いの先に、“あなたの本質”があらわれる
この3つの問いは、いわば“自分の魂をひらく地図”です。
- 悩みは、価値観の証拠。
- きっかけは、贈り物の源。
- 届け方は、あなたらしい祈りのかたち。
こうして振り返った経験と言葉は、
あなたにとっても、誰かにとっても、
「生きるための物語」になります。
ひとことまとめ:
コアコンセプトは、あなたが人生を通じて“誰に・何を・どう伝えたいか”という“魂の企画書”である。
⑥ おわりに:コアコンセプトは“育つ”もの
「コアコンセプト」と聞くと、
すごく特別な言葉を見つけなきゃいけない気がして、
ちょっと身構えてしまうかもしれません。
でも――
コアコンセプトは“最初から完成された答え”じゃなくていいんです。
言葉は、“使っていくうちに深まるもの”
あなたが今感じている「これかも?」という仮説は、
何かを始めるのに、じゅうぶんな灯火です。
発信してみる。
人に話してみる。
違和感を感じたら、また少しだけ言葉を変えてみる。
そうやって、行動しながら言葉を育てていくこと自体が、人生という旅のプロセスなんです。
「あのときは、あの言葉が必要だった」
5年前の自分と、今の自分が同じ言葉を使うとは限りません。
でも、そのときそのときの“仮のコンセプト”が、あなたの歩みに意味を与えてくれる。
コンセプトは「正解」ではなく、
あなた自身と対話を重ねる中で、何度も形を変えていく“生きた言葉”です。
「今の自分のままで、始めていい」
完璧な準備ができたら…
もっと言語化が洗練されたら…
その気持ち、よくわかります。
でも、人生は“仮説”でできています。
むしろ、「まだ曖昧なままでも動けたこと」が、
後から“本物の言葉”になる経験をつくってくれるのです。
🌱まとめの言葉:
コアコンセプトとは、“人生の旅路”に名前をつけること。
その名前は、変わってもいい。進化してもいい。
大切なのは、“名前をつけるほどに、自分の道を愛すること”。
もしあなたが、
「まだ言葉にならないけれど、大切な想いがある」
そう感じているなら、それはもう始まっています。
あとは、その想いに少しずつ、名前をつけてあげてください。
あなたの声で、あなたのリズムで。
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